ポケットの中で水没
山頂では元気なiPhone
さて、新品のiPhoneを入手してから2週間後、富士登山に行ってきました。当日の天候は雨。(悪天候の富士山を登るときに気を付けることという記事を公開しているので興味のある方はご覧ください。)極寒の山頂に到着し御来光の時間まで待ちます。この時点ではまだiPhoneは生きていました。写真や動画を撮影したりしていましたが、それ以外の間はずっとレインウェアのポケットの中に入れていました。
iPhoneに起こった異変
その後、下山道入口に着いた時、異変に気付きました。レインウェアからiPhoneを取り出し操作しようとしましたがホームボタンが押せません。ホームボタンに押せる感触が無いんです。画面はついていますが、フリックもタップもできない。でも画面に縦線は入っていませんでした。一抹の不安がよぎりますが水没するような状況下にはいなかったはず。だってずっと防水ジャケットのポケット中にしまっていたんですよ?とにかく、iPhoneをレインウェアのポケットにしまい急いで下山することにしました。
高湿度下に置かれたiPhone
下山途中で私はあることに気づきました。レインウェアのポケットの下側に水が溜まっていたのです。多分1センチくらい。その程度で水没するはずがないと思ったので、ひとまずiPhoneをタオルで拭きザックの中へしまい込み下山。その後確認すると、カメラのレンズ部分も水滴のようなものが付いていて曇っていました。水没なのか電池切れなのか、または他に何か原因があるのか分からず帰宅。症状からして明らかに異常だし状況からしても水が関係しているのは間違いないんですが。。
この時の症状まとめ
- 画面はついているが全ての操作ができず
- 自動的に画面が消える
- カメラのレンズが曇っている
水没が明らかでない場合の対処
iPhoneには自己防衛機能がある
さて、上記の経緯で書いた通りまだ水没したかどうかわからない場合がありますよね?私も、この時は富士山の近くでどうすれば良いかわからなかったのですが、とにかく通電させるのはまずいと思い充電は控えました。そして、しばらく車のエアコンで風を当てたりとにかく乾燥させることに専念しました。富士山の麓でずっとそんなことをしているわけにもいかないので、頃合いをみて自宅へ。とりあえず、Appleにどうしたらよいか問い合わせることにしました。そこで、iPhoneのには自己防衛機能のようなものが備わっていることを知りました。
iPhoneは端末の内部に水分が混入した場合、基盤へのダメージを極力防ぐために自ら通電することをやめるそうです。つまり、水が混入した状態で通電してしまうとショートしてしまうので勝手に電源が落ちるとのこと。私の場合は、初期段階では画面がついたままホームボタンが押せなくなったり、画面操作、音量操作など一切の操作ができなくなっていました。これも、このiPhoneの自己防衛機能だったようです。
水濡れで異常をきたしたiPhoneへの対応
水没したかわからないときは絶対に通電させる行為はやってはいけません。電源をオンにする、充電するといったことはやらないようにしましょう。そして、とにかく乾燥させることに徹してください。もちろんこれもAppleスタッフのアドバイス。密閉した容器の中にiPhoneを入れて、その中に乾燥剤(シリカゲルなど)を入れます。乾燥剤はamazonなどでも入手できますし、薬局やホームセンターにも売ってます。そこで、1~2日様子をみます。私の場合は2日間様子をみました。1つの基準としてカメラのレンズの曇りが取れるかどうかを見ていました。そして、2日目に見た時に見事曇りがとれていました。淡い期待を抱きながらまずは電源ボタンを押すことにしましたが反応がありません。今度は充電してみます。少し様子をみていると、なんとまたカメラが曇ってきました。バッテリー部分も発熱していて画面には充電マークがつきません。この時点で、完全に1度目の水没と同じ症状だったので完全にあきらめました。実際、乾燥剤等をつかってiPhoneが復活したケースもあるようなので同じような境遇に合われた方は是非お試しください。
Appleストアをオンラインで予約
私はまたAppleCare+でiPhoneを交換するためにAppleの正規サービスプロバイダを予約。今回はPCでAppleのサイトにログインできたのでオンラインで予約。直近で空いている場所がないため、1週間先のAppleストア表参道を予約しました。しかし、1週間iPhoneが使えないのはさすがに困る。ということであきらめず予約画面で空きが出ないか何度も見ていると、意外と空き状況が変動することに気が付きました。粘って翌日のAppleストア銀座を予約することに成功したのです。ただ、予約日時は平日の昼間。さすがに急すぎて会社にも言いづらいので奥さんに代理で行ってもらうことに。Appleの修理は代理人でもApple IDが分かっていれば対応してもらえます。もしかしたら直営のAppleストアだけかもしれないので、代理人の方が正規サービスプロバイダをご利用の場合は受け付けてくれるか各店舗に問い合わせた方がよいかもしれません。
水濡れ判定を自分で確認する方法
奥さん曰く、銀座のAppleストアの対応もかなり良かったとのことでスムーズに対応してくれたとのことです。子連れ行っていたのですがその辺りも気を使ってくれたみたいで隅のゆとりのあるスペースで待たせてくれたとのことです。そして、その時対応してくれたAppleストアのお姉さんが、自分で水濡れの判定をする方法を教えてくれました。それは、SIMトレーを外して細い穴をライトで照らしながらのぞき込みます。じっくり目を凝らさない見にくいようですが、水濡れの判定が出ている場合は赤い線が見えるんだそうです。実際、私は自分の目で確認していないので見ていませんが、これは水没の判断基準として使えそうですね。
水没かどうかわからない場合の対処のまとめ
- 水分を可能な限り拭きとる
- SIMトレーを外して、水没判定をチェック
- 水濡れ判定が出ていなければ、密閉容器に乾燥剤と一緒にiPhoneを入れる(SIMトレーは外したままでOK)
- 1~2日ほど様子を見て電源が入るか確認
水濡れの判定が出ている場合は残念ですが諦めるしかなさそうです。Appleストアも正規サービスプロバイダも水濡れ判定が出ているかどうかで有償での交換か内部の基盤交換かを判断するようです。つまり、水濡れ判定が出ているということは元々使っていた方のiPhoneは手元に残らないのでデータも一切残りません。
iPhoneの水没に関するまとめ
iPhoneは7シリーズ以降、耐水性能が向上しており多少水分が付いた程度では浸水はしません。しかし、それはあくまでも耐水でありAppleが行ったテストでその耐水性能が証明されただけです。ユーザーの様々な使用環境ではその耐水性能は保証されない場合があるということを、今回の体験で理解しました。YouTubeにはiPhoneを水につけるような動画がたくさんアップされていますが、それを信用して防水だと思わないことです。また万が一に備えてバックアップを取っておくことも大切ですね!iPhoneのデータバックアップに関してはこちらの記事をご参照ください。そしてなんと言っても皆さん!iPhoneを修理に出す時はSIMトレーを忘れずに!
参考(Appleサイトへのリンク)
iPhone 7 以降の防沫・耐水・防塵性能について(※このページでも防水という表現は使われていません)
iPhone や iPod の液体による損傷は保証対象外(※液体による損傷があるかどうか調べる方法が掲載されています)
コメント
[…] 皆さんはiPhoneが万が一故障・損傷した場合に備えたバックアップ対策を取っていますか?こちらの記事に書いた通り、私は1ヵ月で2度もiPhoneを水没させてしまいました。その結果、1度目の水没で1年分のデータを丸々失うことになりました。日頃から万が一に備えてバックアップ対策をしておくことが大切ですね。今すぐ実践するべきiPhoneデータのバックアップについて書いていきたいと思います。 […]