マラソンに競技として挑んでいる方たちは常に自己ベスト更新を意識していると思います。サブ4、サブ3.5と自己ベストを更新していき、ついにサブ3を達成した時、次の目標はどこに設定しますか?多分、サブ3を達成された皆さんが次に目指す目標2時間55分を切ることだと想像できます。サブ55というやつですね。
そんな皆さんにとって、その目標を達成するためには、
- 今まで以上の練習量が必要?
- 練習内容は変える必要がある?
など多くの疑問が湧いてくるでしょう。
この記事では、私の経験をもとに2時間55分を切るための走力をつける方法として取り組んだうちの5つを抜粋し紹介していきます。
私は東京マラソン2019で2時間55分切りを達成しました。ランナーとしての経験は3年半です。基本的な月間走行距離は200キロから250キロ。追い込む月は300キロ前後までいくこともあります。
月間走行距離で見るとそんなに距離を走っている印象ではないですよね?多分サブ3クラスのランナーの中には、もっと走りこんでいる方達がたくさんいらっしゃると思います。
この記事を読んでいただけると、皆さんがサブ55ランナーになるために必要なトレーニングや考え方のヒントが得られると思います。
6ヵ月前から目標を明確にする
まず一つ目のベストプラクティスです。目標を明確にするということ。つまり、「腹をくくりましょう」ということです。例えば、やっとの思いで2時間59分とか2時間58分というタイムでサブ3を達成した場合、あと4分~5分タイムを縮めるという想像はできればしたくもありません。
しかし、まずはこの目標を達成するんだという強い意志をもつことが大切。そして、練習で走りこんでいる時は常に自分の目の前の仮想空間に2時間49分59秒という数字をイメージしておきましょう。モチベーションの維持・向上につながりますよ!
ということで、石のような意思を持ちましょう。
心肺機能はしっかりと強化する
心肺機能は、筋力と違って目に見えにくい部分です。筋肉であれば肥大するのが目に見えて分かるので、その分楽しさもアップしますが心配機能は分かりにくいです。フルマラソンを3時間で走り切れる走力を持ち合わせているなら筋力はある程度備わっているはず。目に見えない心肺機能の強化をしっかりと意識して行いましょう。それでは、おすすめのトレーニング方法を3つ紹介していきます。
坂道ダッシュ
これは地味ですが中々良いです。自宅付近のできるだけ長い坂道を探してそこを自分の練習場としましょう。私の場合は、全長300メートルほどで傾斜15%くらいの坂道を利用しています。
下から80%くらいの力で駆け上がって上まで登ったら反対車線に渡ります。坂道をジョグで降りたら、反対車線に渡り再度80%くらいの力で上まで走ります。途中で歩かないでください。疲れてもペースダウンしても気合で最後まで走るようにしましょう。
これを10本やるイメージで。でも私はいつも7、8本で終了します。
このトレーニングを継続的にやっておくことで、心肺機能の強化につながることはもちろん、登り坂への変な自信が付きます。レース本番でも登りにビビらないです。メンタルも鍛えられるということですね!
トレッドミル傾斜MAX
坂道ダッシュと似ていますが、トレッドミルを利用した心肺トレーニングもおススメです。スタートから傾斜MAXの15パーセントにしてしまいましょう。スピードは自分のレベルに合わせることになると思いますが、サブ3クラスのランナーであれば7km/h~7.5km/hを1時間くらいは走れると思います。
雨の日やロードに出る気分にならないような時はトレッドミルを活用してみてください。
帰宅ラン
同じ内容の継続的なトレーニングはとても重要です。私はそのうちの一つに帰宅ランを設けています。市民ランナーは自分の仕事と掛け持ちしてトレーニングしなければなりません。そんな時こそ帰宅ランを活用しましょう。私は10キロの道のりを週3回帰宅ランで帰っています。
そのうち1回は追い込む曜日を決めています。レースペースで走るスピードで心肺に負荷をかけましょう。ラスト300メートルは全力でダッシュ。自宅前ではゼーゼー言いながら止まる感じです。時間に余裕があれば流しでジョグを行なってもよいですね。私は時間がないのでそのまま家に入っちゃいますけど。
体重を落とす
フルマラソンで記録を出すためには体重を出来る限り落としてレースに臨みましょう。極力エネルギー消費を抑えながら走るにはやはり軽い方が有利なのです。
私がサブ55を達成した際は、レース本番2ヶ月前で大体61キロでした。そこからカロリーコントールしながら57キロ台まで落としました。ちなみに身長は173センチです。また、レース1週間前には体脂肪率は5%まで落としました。
メンタルを鍛える
どんな競技でもそうですがメンタルは非常に重要な要素です。辛くても負けないメンタルは終盤で特に役に立ちます。ではマラソンで役に立つメンタル強化の方法をいくつかご紹介します。
雨の日のトレイルラン
これはかなり鍛えられますよ。但し単独でトレーニングに行くという意味ではなく、あくまでトレランレースで経験しておくと良いという意味です。トレランに慣れてない人が単独で山に入るのは色々危険と隣り合わせなのでおススメできません。
悪天候に当たるのは運ではありますが、年に数回トレランレースにエントリーしていれば、そのうち雨の日に当たるでしょう。梅雨の時期のレースにチャレンジするのもありですね。
ウルトラマラソン
フルマラソンを超える距離のランを経験しておくと良いですね。ウルトラのレースは参加費が高いので、こちらは単独のトレーニングとして行うと良いでしょう。
線路沿いをひたすら走るとか国道沿いを行けるとこまで行くというやり方がおすすめです。但し猛暑日は避けてくださいね。熱中症になってしまいます。
コースを試走する
レースの2ヶ月前には実際に走るコースをスタートからゴールまで試走しておきましょう。事前にコースが分かっている方がレース本番でペースコントロールがしやすくなります。例えば、少しきつめの坂に差し掛かっても、その後すぐに下りがある事が分かっていれば、登りで焦らなくてすみます。
レース本番では自分のペースや疲労具合と併せて、残りの距離やコース展開を考えながら走りますよね。また、コースを知っておくことは事前に距離別のペースを設定するのにも役立ちます。コースの試走は必要不可欠だと言えます。
まとめ
いかがでしょうか。これらの考え方やトレーニングは私がこれまで経験してきた中で、2時間55分ギリ達成に特に役だったものを抜粋しています。他にも色々できることはあるでしょうし、もちろんペース走など通常の練習も必要です。しかし普通の練習だけでは身につかないこともあります。サブ55ランナーになるためにはある程度のストイックさは必要です。地味なトレーニングを継続する根性も必要です。私たち一般ランナーは自らの意思でそれらを行わなければなりません。しかし、目標に向かってちゃんと努力していれば、いざレース本番では案外さらっと目標を達成できるものです。走力とは目にみえにくいものでも、努力の継続でしっかりと身についているんです。事実、私がそうでした。
是非ここで紹介したことを参考に色々なトレーニングに取り組んでみてくださいね!
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